毘沙門天さまに向かってすぐ右にあるお店、今は玄品ふぐさんが入っている建物、かつてここには「田原屋」という有名なお店がありました。
フルーツパーラー、洋風レストランとして有名で、夏目漱石、菊池寛、永井荷風など著名な作家が来店したといいます。とはいえ、店主の高齢化もあってか、2002年には閉店となりました。(このあたり、書き起こされているエピソードがいくつかの書誌にありますので、また改めて深掘りしてみたいと思います)
私が神楽坂にやってきたのがまさにこの2001~2002年頃なのですが、閉店になったという印象がまったくないし、写真も撮っていませんでした。今から考えてみるともったいなかったなと思います。実は2000年に入っても、いくつかのお店は戦前の雰囲気を残していたのですね。
神楽坂でふぐを食べたいなと思うとき、実は候補はあまりないので、ここに寄ることが多いと思います。ふぐを食べるときは「田原屋」のことを思い出してみるのもいいかもしれませんね。

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