【スポット】飯田橋ってどこにある「橋」?

「神楽坂」はまさに「坂」があってみんなが通り過ぎますからイメージがわきますが、「飯田橋」ってどこにある「橋」でしょうか。

JRの飯田橋駅には東口と西口があります。西口が神楽坂の坂下交差点に近いほうで、ここは堀をまたぐ「橋」の真ん中あたりに出てくるちょっと不思議な改札ですが、この橋は飯田橋ではありません。こちらは牛込見附門で江戸城に通じる「牛込橋」なのです。

千代田区観光協会 牛込橋 https://visit-chiyoda.tokyo/app/spot/detail/224

じゃあ、飯田橋はどこにあるかというと東口のほう、神楽坂からは少し離れたところとなります。こちらの改札を出て少し左に歩くと、大きな五叉路があります。外堀通りと目白通りが交差し、かつ大久保通りの起点となっているのでちょっと珍しい五叉路です。

道路だけではなく飯田橋交差点の真下を通る川もちょっと複雑です。北の方から南に下ってきた神田川(昔はここを江戸川と呼んでいた)はここで東にほぼ直角に向きを変えます。「L」の形です。さらにこの交差点の真下は、本来の外堀へ通じる川筋もあって、飯田橋交差点から西は暗渠化されています。言ってみるとTの字を逆さまにした「⊥」みたいな感じで川が合流する地点が重なっているのです。

道路は五叉路、川は三叉路になっている関係で、橋も複数かかっています。Googleマップだと川の流れがわかりにくいですがこんな感じ。

まず、東西に走る外堀通りに橋がひとつ、南北に通る目白通りに橋がひとつ、あと、神田川の両岸を南下する道路がある関係で、合流のための小さな橋がひとつあります。

外堀通りに沿った橋は古地図では船河原橋と書かれています。といっても親柱に近づくのはちょっと大変です。歩行者は巨大な歩道橋で空中を移動するので、自転車利用者くらいしか、飯田橋の親柱に近づくことができないからです(あと、合流のための小さな橋はこれも船河原橋となるようです。こちらは足下まで人が近づけますが、歩道橋の方が便利でほとんどの人は通らない位置です)。

というわけで、正解は外堀通りを、北からやってきた目白通りが南に交差したすぐに通る橋のことでした。写真は親柱の様子です。ここは歩行者がよく使う場所なので誰でも目にすることができます。

ただ、この歩道橋の真下は暗渠の入り口となっていてあまり眺めがいいものではありません。子どもは亀やサギがいないか覗き込みますが、大人にとっては橋という認識もないかも。

長さも25メートルもありません。幅のほうは4車線ある目白通りがおそらく50メートル近いので、長さより幅のほうが大きい、ヘンな橋ですね。

ちなみにこの親柱、ちょっと前までは宝くじ売り場に隠れて見えませんでした。かつては駅前に1平方メートルもない小さなスペースで宝くじを売るスポットがありましたが、あるときいなくなり、親柱がよく見えるようになった、というわけです。

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